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【古の記憶】-act27-

2008.04.26

【古の記憶】-act27-
-side-mist-

「───世話になったね。」

小さな荷物を1つ持ち、ミストは小屋の前に居た。
見送るファゥリータァルの表情は、いつものそれと変わらない。

「いいえ?私も話し相手が出来て、久しぶりに楽しかったわ。
私に用がある時は、傍の花に私の名を告げ、語りかけて頂戴。
花々が私に伝えてくれるわ。私が貴女に用があれば、イルh───」

「その名を口にするな。」

声に出しかけた彼女に、ミストは苦笑で答えた。
けれど、彼女は既にその使い方を知っている。隠すのも馬鹿らしい。

「口にするな。───頭で、思ってくれれば良い。」

表情らしいものを失って久しく、ミストの口元に笑みが浮かぶ。
やんわりと微笑んだファゥリータァルの表情が、何処か嬉しそうに見えるのは、気のせいでは無いだろう。

「気をつけておいきなさいな」

彼女の声に、ミストは目を細めて頷くと、ふわりとローブを翻し、その小屋に背を向けた。
ファゥリータァルの視線を、その背に感じながら、ミストはまた、一人旅の生活へと、戻った。




森の中を、街道めざし、進んでいく。
ふと、小脇の木々の間に、あの歪みが見えた。
そういえば、結構長く戻っていない。
つま先の向きを変えると、ミストはその歪みへと足を進める。

あの日と同じ、妙な感覚を覚えた刹那、懐かしい風が頬を撫でて行った。
森だけのその世界の匂いは、何処か懐かしい。
この森には、人の姿は無いが、あちらこちらに遺跡の類が存在していたはずだ。

ミストの興味は、人の世界から、またこの森へ。移っていた。


to be continued・・・・・


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Comment

No title

初めまして、風星ギンと申しますw

少し前からお伺いはしていたものの、小説を読み始めたのは一、二時間前でした。
それがもう、一気読みしてしまいましてw

竜という異形の側から見る世界、そこにある苦悩等がよく書かれていて面白かったです。
巡る時代と竜の持つ永遠性も見えていたと思います。
また、異世界(パラレルワールド?)の存在も興味深いですね。
これからどうなるのかも楽しみですw

ところで、初コメントだというのになんなんですが、相互リンク、及び友達申請をお願いしても宜しいでしょうか?
リンクフリーとの事ですので、私のブログにはリンクを貼らせてもらいますw
それでは、ご検討の程、宜しくお願い致しますm(_ _)m

No title

ギン様、おいでませ♪
わーぃww有難うございますww
主人公のミストは、現在なりちゃに使用しているキャラで、そろそろ5年ほどたちますw

相互&お友達、是非是非ですーーw
此方からもリンク貼らせて頂きました♪
これからも宜しくですww

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