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【古の記憶】-act20-
2008.04.15
【古の記憶】-act20-
-side-mist-
その日から、暫くの間。ミストはその世界を拠点とし、様々な地を見て回ることにした。
自分の生まれ育った世界とは異なった世界の理も、その過去を物語る様々な遺跡も
古い文献も、町の様子も、全てが珍しいものに感じる。
誰かと関わる必要は無かった。
町から町へ。自由気ままに、その旅は飽きることも無い。
外見上、まだ16,7程度の小柄な少年にしか見えないミストは
屡街道等で盗賊の類に襲われたが
寧ろそれは彼女にとって、格好の相手だった。
丁度良い遊び相手でもあり、彼らの集めた金品は彼女の旅の軍資金となる。
叩き潰した後は、十分な餌となった。
ミストは愉快でならなかった。
多少、奇妙な格好であろうと、妙な能力を持っていようと
この世界には、「グリンデルの霧竜」の概念は無い。
寧ろ能力者の類は、異世界では、さほど珍しいものではないらしい。
驚かれる事はあっても、虐げられることはほとんどと言って良いほど無かった。
そんなミストに、やはり気の緩みがあったのだろうか。
どの世界においても、竜というのは、危険な存在であり
その稀有な存在は、時として危険と隣り合わせでも
手に入れたがる者が居るということを。
この時、彼女は忘れていたのだ。
to be continued・・・・・
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